
わからないときに
「んー。んー。」とアピールする
「ママ―」とだけ言う。
これは伝える力をつけるチャンス!!今から少しずつやってみませんか?
自分でできるが増えるきっかけになるかも♪

勉強をしているとき、問題がわからなくても「わからない」「教えて」と言えない子がいます。
おうちの人から見ると、「わからないなら聞けばいいのに」と思うかもしれません。でも、子どもにとっては、その一言を伝えることが意外と難しい場合があります。
今回は、子どもの学習や発達の中で、「助けを求める力」をどう育てていくかを、幼児教室での様子を交えてお伝えします。子育て中のおうちの人が、今日から試せるヒントも入れました。
「わからない」と言えない子は、こんな姿を見せます
たとえば、問題が解けなくて困っているのに、じっと固まってしまう。手が止まったまま、何も言わない。
そんな姿を見かけたことはありませんか?
わからないのに、聞かない。それは「やる気がない」からではありません。言いたくても言えない、言い方がわからない、という子どもがたくさんいます。
なぜ「わからない」と言えないの?
理由はひとつではありません。考えられるのは、次のようなことです。
- 「わからない」と言うことが、自分はできないということのように感じてしまう
- 人に聞いて助けてもらい、問題が解決した経験が少ない
- どのタイミングで「わからない」と言えばいいのか、わからない
- 何がわからないのか、自分でも整理できていない
「わからなかったら聞いていいんだよ」と伝えるだけでは、行動につながらないことがあります。
大切なのは、実際に言ってみること。そして、言ったことで「いいことが起きた」という経験を積むことです。
「わからない」と言ったら、いいことがあった!
こんな経験を重ねると、子どもは少しずつ気づいていきます。
- 「わからない。教えてください」と伝える
- ヒントをもらえた
- 一緒に考えたら、問題が解けた
この経験が積み重なると、
「わからないと言っても大丈夫なんだ」
「人に聞いたら、できるようになるんだ」
「困ったときは頼っていいんだ」
と、心が育っていきます。そしていつか、今度は自分が誰かに教えてあげられるようになるかもしれません。
人に頼ることは、決して悪いことではありません。自分ひとりでは難しいことも、人の力を借りればできるようになる。これも大切な学びです。
幼児教室での取り組み
私が幼児教室で大切にしていることのひとつが、この「助けを求める言葉」を育てることです。
教室の始まりには、タブレットの「シンクシンク」というアプリで、かんたんな脳トレに取り組みます。
問題によっては、縦や横に動かしたり、いろいろな方法を試したりしても、なかなかクリアできないことがあります。
そんなとき、子どもたちにはこんな言葉を使ってもらいます。
- 「ヒントをください」
- 「教えてください」
- 「手伝ってください」
最初から言える子ばかりではありません。そんなときは、
- 「こういうとき、何て言ったらいいかな?」と問いかける
- 「手伝ってって言ってみて」と、言葉をそっと促す
そして、子どもが言葉にして伝えてくれたら、実際に手伝います。ヒントをもらいながら問題をクリアできたら、一緒に喜びます。
このやり取りを繰り返すことで、「困ったときは、人に頼ってもいいんだ」ということを、子どもたちは少しずつ身につけていきます。
言えたら、必ず手伝う。そして一緒に喜ぶ。
この「言ってよかった」という気持ちが、次に言える勇気になります。
すぐに手伝えばいい、というわけではありません
ただし、気をつけていることがあります。それは、考える前にすぐ「手伝って」と言ってしまうことです。
自分で考えられるところまで、すべて大人がやってしまうと、考える力が育ちません。そんなときは、
- 「あと2回、自分で考えてみよう」
- 「さっきとは違う方法を試してみて」
と声をかけます。少し考えてみても難しそうなら、そこで一緒に考えます。
どこまで自分で考えられるのか。どこから手助けが必要なのか。
この見きわめが大切です。
子どもの表情や手の動き、考えている様子をよく見ていないと、なかなか判断できません。
また、言葉にできないほど困っている子には、大人のほうから声をかけて手助けすることも必要です。「助けて」と言えるまで待つことが、いつも正解というわけではありません。
おうちでは、まず大人が言ってみましょう
「わからなかったら言ってね」と伝えるだけでなく、おうちの人自身も、子どもの前でこんなふうに言ってみませんか?
- 「ここがわからないから教えて」
- 「ちょっと手伝ってくれる?」
そして、子どもにも実際に言ってもらいます。言葉を知っていることと、使えることは違います。
「わからない」「教えて」「手伝って」という言葉を、毎日の生活や学習の中で使って、助けてもらって解決できた。そんな経験を積み重ねていくことが、子育ての中でも大切なポイントです。
困ったときに人に頼れることは、自分で学び続けるための大切な力です。
子どもの学びと発達を、あせらず見守りながら、「言えてよかったね」を一つずつ増やしていきましょう。
そしていつか、自分が誰かの「わからない」に気づき、手を差し伸べられる子になってくれたらと思っています。


コメント