
宿題に集中できない、忘れ物が多い。
そんなときは子どもではなく環境を変えてみませんか?
学習・発達・不登校の悩みにも役立つ、お母さんのための考え方を札幌のふゆが紹介します
「どうして落ち着いて座っていられないんだろう?」
「どうして宿題に集中できないの?」
「どうして何度言っても忘れ物をするの?」
子どもの行動を見ていると、「この子が変わらないと……」と思ってしまうことはありませんか?
子育てをしていれば、誰でも一度は感じることだと思います。でも、そんなときに一度だけ、こう考えてみてほしいのです。
子どもの行動は、その子自身だけで決まるものではありません。周りの環境からも、大きな影響を受けています。
この記事は「子どもの見方が変わる5つのポイント」の3つ目です。札幌で子どもの学習や発達、不登校のご相談を受ける中でも、とても大切にしている考え方をお伝えします。
「落ち着かない」のは、子どものせい?
家ではなかなか落ち着かない。そんなとき、まわりを見回してみてください。
- テレビがついている
- 家族が話している
- おもちゃがたくさん出ている
- いろいろなものが目に入る
そんな環境で「早く宿題やって!」と言われたらどうでしょう?
大人にとっては、テレビの音は「いつもの音」かもしれません。でも、子どもにとっては「ずっと音が入ってきて、気が散っている」のかもしれません。
反対に、静かすぎる環境が落ち着かない子もいます。人によって、集中しやすい環境は違うのです。
「落ち着きがない」と子どもだけを見るのではなく、「この子にとって、今の環境は集中しやすいのかな?」と考えてみましょう。
「宿題をしてほしい」なら、環境から変えてみる
「宿題しなさい!」と何度言っても、なかなか始めない。そんなときは、言葉で促し続けるだけではなく、環境を少し変えてみるという方法があります。
- テレビを消す
- 机の上に必要なものだけ置く
- 宿題をする場所を決める
- 一緒に座る
そして「今日はここまで一緒にやってみよう」と声をかけてみます。子どもが集中しやすい条件を探してみる。それだけで、学習への向き合い方が変わることがあります。
「本を読んでほしい」なら、本との出会い方を変えてみる
「うちの子、本を全然読まないんです」というご相談は、とても多いです。
そんなとき「もっと本を読みなさい」と言うだけでは、なかなか変わらないかもしれません。だったら、その子が好きなものから、本につなげてみるのはどうでしょう。
- 電車が好きなら、電車の本
- 恐竜が好きなら、恐竜の本
- 工作が好きなら、工作の本
買った本は本棚の奥にしまわず、子どもの目に入りやすい場所に置いてみます。さらに、お母さんが隣で読んでみましょう。
「これ、面白いね」
「こんなこと知ってるんだ!」
「どうしてこうなるんだろうね?」
と一緒に話してみると、「本を読まなきゃ」ではなく、「これ、ちょっと面白そう」という気持ちから、本に興味を持つことがあります。
「忘れ物が多い子」を、どう考える?
これは、私自身も子育てをしていて感じたことです。
「また忘れたの?」
「昨日も言ったでしょう」
「ちゃんと確認して!」
何度言っても忘れる。そんなとき、「言えば直るはず」と思ってしまいますよね。
でも、何度言っても変わらないのであれば、「もしかしたら、言葉だけでは変わりにくいことなのかもしれない」と考えてみる。私は、だんだん「忘れやすいのも、この子の特性の一つなのかもしれない」と思うようになりました。
そうすると、「どうして忘れるの?」ではなく、「忘れないようにするにはどうする?」という方向に、考え方が変わっていきました。
「忘れないように」ではなく「忘れにくい環境」を作る
どうしても忘れてほしくないものなら、こんな工夫があります。
- 目立つ色のファイルにする
- 付箋をつける
- カバンの中の決まった場所に入れる
- 玄関の靴の上に置く
- 玄関の扉に付箋を貼る
- 出発前に必ず目に入る場所に置く
「忘れないでね」と何度も言う代わりに、「忘れにくい仕組み」を作ってしまう。これも立派なサポートです。
そして、「困る経験」が必要なこともある
もちろん、すべてを親が先回りして解決すればいい、というわけではありません。時には「忘れてしまって困った」という経験も大切です。
「忘れたら困るんだ」と実感すると、「どうしたら忘れないかな?」と、子ども自身が考え始めることがあります。
私の子どもも、学習用具をよく忘れることがありました。その経験から、「だったら、全部カバンに入れて持っていけばいい」という方法を自分で考えました。
私は「全部入れたら、カバンが重くて大変じゃない?」と思いました。でも、本人にとっては、「カバンが重いこと」より「忘れ物をしないこと」のほうが大事だったのです。
これも、その子自身が自分に合った方法を見つけた一つの例です。
子どもを変えるのではなく、環境で支える
子どもには、得意なことがあります。そして、苦手なこともあります。
苦手なことを全部「できるようにしなければ」と思うと、子どもも大人も疲れてしまいます。もちろん、練習することでできるようになることもあります。でも、「これは、この子にとって直すことより、環境で補ったほうがいいのでは?」と考えることも大切です。
- 忘れやすいなら、忘れにくい仕組みを作る
- 音が気になるなら、音を減らす
- 目に入るものが多いと集中しにくいなら、必要なものだけを置く
- 本を読むのが苦手なら、まず好きなものから本につなげる
「できる状況」が増えていく。
私は、そんなふうに考えています。
あなたのお子さんは、環境を変えたらどうなる?
ここで、少し考えてみてください。最近、「この子、○○が苦手だな」と思ったことはありませんか? その一つを思い出して、次の4つを書き出してみましょう。
「忘れ物が多い」「宿題を始められない」「本を読まない」「落ち着かない」など
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② 今、どんな環境?
音は? 物の量は? 場所は? 時間帯は? 周りに誰がいる?
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③ 環境を一つだけ変えるなら?
「これならできそう」と思うことを一つ考えてみましょう。
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④ 「できない」ではなく「できる条件」は?
この子がうまくできたときは、どんな状況だった?
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「この子を変えなきゃ」と思ったときに
子どもが困った行動をすると、「どうしたら、この子を変えられるだろう?」と考えてしまうことがあります。でも、もしかしたら、変えるのは子どもではなく、環境なのかもしれません。
もちろん、すべてが環境で解決するわけではありません。その子自身の発達や特性を理解することも必要です。だからこそ、こう考えてみてください。
「それとも、環境でサポートできること?」
この視点を一つ持っておくだけでも、毎日の子育ての負担が少し軽くなるかもしれません。学習のつまずきや、学校に行きにくい不登校の悩みの場面でも、この考え方が助けになることがあります。
その子に合った「できる環境」を一緒に探す
子どもの困りごとは、一つの方法ですべて解決するわけではありません。その子の得意なこと、苦手なこと、生活の様子、学校での様子、家庭での様子。いろいろなところから、その子に合った方法を探していきます。
「こんなことで相談していいのかな?」と思うような、小さな困りごとでも大丈夫です。誰かに話してみることで、「そんな方法があったんだ」と、新しい手立てが見つかることがあります。
それも、子どもの成長を支える大切な方法の一つです。
「困った」を、その子を知る手がかりに。
札幌で、子どものことを相談できるふゆ先生として、学習のこと、発達のこと、不登校のこと、そして日々の子育てのことを、一緒に考えていきます。


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