前回は「数」についてのお話を書きました。
今回は、幼児期の「言葉」について。
子どもが言葉を身につけていくとき、
私はまず「話すこと」そして「伝わること」がとても大切だと思っています。
そして、その先に「読む」「書く」という力がつながっていきます。
まずは「話す」ことから
小さな子どもにとって、言葉は勉強するものではありません。
「これ、なあに?」
「りんご!」
「おいしいね」
「もっとほしい!」
そんな毎日のやりとりの中で、少しずつ増えていきます。
特に大切なのは、
「自分の言葉が相手に伝わった!」
という経験。
「お水ちょうだい」
「ママ、これ取って」
「公園行きたい」
自分の思いを言葉にしたら、相手に伝わった。
このやったー!という喜び
そして、自分のしたいことが少し叶った!
この「伝わった!」という喜びが、「もっと言葉を使ってみたい」という気持ちにつながっていくと思います。
私が子育て中にやっていたこと
私自身、子育てをしていた頃を思い出すと、早い時期からひらがなに触れさせていました。
最初は、子どもの名前のひらがなから。
ひらがなカードを使って、
「これは『あ』!」
「これは○○ちゃんの『○』だね」
と、フラッシュカードのようにパッパッと見せながら、ゲーム感覚で遊んでいました。
言えたら、
「すごいね!」
「言えたね!」
と一緒に喜ぶ。名前に「ず」がついていて、ひらがなカードには濁点のものがなかったので作成しました。取り組んでいたのは2歳~3歳くらい。そのカードに歯形が付いてます💦
今思えば、勉強というより、親子の遊びの時間だったように思います。
その後は、ひらがな積み木も使っていました。
積み木として遊ぶのも使えるし
そこに書いてあるひらがなを並べたり、絵を見て名前を言ったり。
「遊んでいたら、いつの間にかひらがなに触れていた」
そんな環境を作っていました。
「読めないものは書けない」
私は、学習を見ている中で、
「読めること」はとても大事だな
と感じています。
「読めないものは書けない」
これは、幼児期から小学校の学習につながっていく中でも、とても大切なことです。
だからこそ、まずはひらがなを「覚えさせる」のではなく、
ひらがなっておもしろい!
これ、読める!
という経験を増やしてあげたい。
最初は、自分の名前。
次は、身近なものの名前。
「もも」
「かき」
「いぬ」
「くるま」
知っている言葉と、目の前のひらがながつながっていく。
「あ、これ知ってる!」
その小さな発見が、文字への興味になっていきます。
そして「2つの言葉」へ
単語が少しずつ増えてきたら、
「もも、ちょうだい」
「ママ、きて」
「お水、ほしい」
など、2つの言葉をつなげる経験も増えていきます。
そして、
「ちょうだい」
という言葉が使えるようになると、子どもの言葉はさらに広がっていくことがあります。
なぜなら、
「言葉を使うと、自分の気持ちが伝わる」
と実感できるから。自分がしてほしいことを相手がしてくれる。
「ほしい」
「やりたい」
「行きたい」
自分の思いを言葉にする。
相手に伝わる。
そして、相手が応えてくれる。
この繰り返しが、言葉を使う楽しさにつながっていくのだと思います。
「3つの言葉」も、遊びながら
さらに言葉が増えてくると、
「ママ、おかし、ちょうだい」
「私は公園に行きたい」
など、3つ以上の言葉をつなげて話す姿も見られるようになります。
もちろん、子どもの成長には個人差があります。
「○歳だから、必ずこれができなければいけない」
ということではありません。
大切なのは、今できることを見つけて、
「もう一つ言葉を足してみようかな」
と、楽しみながら広げていくこと。
「公園!」
と言ったら、
「公園、行きたいの?」
と返してあげる。
「りんご!」
と言ったら、
「りんご、食べたいね」
と、言葉を少しだけ広げて返してあげる。
そんな何気ない会話も、立派な言葉の学びです。
絵本は「言葉」と「文字」をつなぐ時間
そして、もう一つおすすめしたいのが、絵本の読み聞かせです。
絵本は、耳から言葉を聞くだけではありません。
絵を見て、言葉を聞いて、ページをめくって、文字を見る。
「この絵は何だろう?」
「何が起きているんだろう?」
「この言葉、聞いたことがある!」
そんな経験を何度も重ねることができます。
だから、文字を覚えるためだけではなく、言葉を豊かにするためにも、絵本はとても身近な教材だと思っています。
「読めた!」は、大きな自信になる
小学校に入ると、教科書を読む機会が一気に増えます。
そのとき、
「文字を一つずつ読む」
のか、
「言葉のまとまりとして読む」
のかでは、読むスピードも理解のしやすさも変わってきます。
だからといって、幼児期に「早く読めるようにしなきゃ」と焦る必要はありません。
むしろ大切なのは、幼児期に、文字や言葉にたくさん触れておくこと。
絵本を一緒に見る。
好きな本を何度も読む。
子どもが文字に興味を持ったら、一緒に喜ぶ。
自分の名前が読めたら、
「読めたね!」
と喜んであげる。
そんな小さな積み重ねが、いつか
「自分で読める!」
という力になっていきます。
「できるようにする」より「好きになる」
子どもの言葉を育てるために、特別なことをたくさんしなくても大丈夫です。
- たくさん話しかける
- 子どもの言葉を受け止める
- 言葉を少し広げて返す
- ひらがなに遊びながら触れる
- 絵本を一緒に楽しむ
- 「読めた!」を一緒に喜ぶ
まずは、このくらいから。
「ちゃんと教えなきゃ」ではなく、
「言葉って楽しいね」
を一緒に感じること。
そして、
「伝わった!」
「読めた!」
「わかった!」
という小さな成功体験を積み重ねること。
それが、子どもの「もっとやってみたい」という気持ちにつながり、自信の一つになっていくのだと思います。
大切なのは、今できることから
子どもの成長は、一人ひとり違います。
同じ年齢でも、話すことが得意な子、聞くことが得意な子、絵本が大好きな子、文字に興味を持つのがゆっくりな子。
みんな違います。
だから、
「まだ読めない」
「うちの子は遅いのかな」
と心配する前に、
「今、この子は何に興味を持っているかな?」
を見てみませんか?
好きな絵本を一冊、一緒に読む。
自分の名前の文字を探してみる。
好きなものの名前を言ってみる。
「これ、何て書いてあるんだろう?」と一緒に眺めてみる。
そんな小さなところからで十分です。
幼児期は、言葉を身につけるための大切な土台を作る時期。
焦らず、遊びながら。
「できた!」を一緒に喜びながら。
その積み重ねが、いつか小学校で教科書を読む力につながり、
「私、読めるよ!」
という子ども自身の自信につながっていくのだと思います。
まずは今日から、お子さんと一緒に一冊の絵本を楽しむところから始めてみませんか?
選ぶ絵本についてはまた今度、子どもの興味をくすぐる本を用意するのも大事です。
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